なにはともあれ、

共働きアラフォー女が綴る、誰かの役に立つかもしれないブログ

企業が育休の取得期間を延長すれば待機児童は減ると思う

子供たちを保育園に連れて行くと、初めての保育園に泣き叫ぶ園児の声などで賑やかなこの時期。去年の今頃はうちの子も泣いてたなぁなんて懐かしく思います。(あ。今でもたまに泣いてますが・・・)

まだ親御さんも慣れていないのか、不安そうな顔で保育園を後にしているのを見ると、「大丈夫!すぐ慣れるから!」って声をかけて励ましたくなります。

 

さて今日は、二度の出産・育児からの二度の保活・仕事復帰をした私が、待機児童問題についてふと思ったことをお話したいと思います。

内容が内容なだけに、様々なご意見があるかと思いますが、一ワーキングマザーの率直な意見として受け止めて頂ければ嬉しいです。

 

 

あるママ友との出会い

子を産み育てていると、同じ頃に出産・育児をしている女性と親しくなります。

いわゆる”ママ友”ってやつですね。

親の年齢は関係ありません。子供同士が近い月齢だと親しくなります。

私はあまり人付き合いは得意な方ではありませんが、こんな私でも結構ママ友は出来ました。

 

長女と同じ誕生日という息子さんを持つY子さんと、私は出産した病院で知り合いました。

同じ産院、同じ誕生日、そして家は隣の区(自転車で10分くらい)に住んでいて、同じように産休・育休をとって仕事復帰する予定ということで、仲良くなるのにそれほど時間はかかりませんでした。

 

 

1歳で入園したい我が家の事情

私の住んでいるところは、保育園激戦区です。隣の区に住むY子さんも同じく激戦区。

私もY子さんも0歳からではなく、激戦が予想される1歳児クラスからの入園を希望していました。

住んでいる区が違うので、入園の選考基準などは違いますが、お互い励ましあいながら保活をしていました。

 

当時は本当に保育園に入れるかわからなかったし、最悪入れないということも考えて、育休の延長なども視野にいれていました。

ただ、育休は延長できたとしても、休業中に雇用保険から給付される”育児休業給付金”は最長でも1年半しかもらえません。育休中は給与は支払われませんから(企業によっては給与が支払われることもある)、1年半以降は無収入になります。

我が家の場合、それは死活問題でした。

夫婦共働きであることを前提に住宅ローンを組んでいるので、どちらかが無収入になると家計が立ち行かなくなってしまうのです。

 

私の会社は、子が3歳になる年の年度末まで育休を取らせてくれると言う素晴らしい就業規則があるので、比較的入園しやすい3歳児までは育休が取れるのですが、我が家はそれを最大限に活用することができませんでした。

実際、3歳の年度末まで育休を取る社員はほとんどいません。

 

そんなわけで、我が家は意地でも1歳児クラスから入園させて仕事復帰しないといけなかったのです。

 

 

我が家とは違うY子さんの事情

Y子さんとは親しくなるにつれ、ご主人が高給取りであることを私はなんとなく察するようになりました。

私は生活のために働いていますが、Y子さんは自分の稼いだお金は自分のお小遣いのような感じで使えるというのです。生活費はご主人の収入のみで賄えるそうです。

つまり、仕事復帰を先延ばしにして育児休業給付金が断たれようが、特に生活に支障はないということ。

では、それでもY子さんが必死に1歳児クラスからの入園を望んでいるのは何故でしょう??

 

それは、Y子さんの勤める会社は、育休を最長1年半までしか認めていないからでした。

しかも、私の会社は良心的に”年度末”までですが、Y子さんの会社は4月生まれだろうが9月生まれだろうが2月生まれだろうが、1年半までと決められていたのです。

10月生まれの子を持つY子さんは、1歳児クラスで入園させないと会社を辞めさせられてしまうのです。

 

Y子さんは葛藤していました。

本当はもう少し(子が3歳くらいまで)育児に専念したい。だけど、1歳半までに仕事復帰しないと会社を辞めさせられてしまう。だったら仕事を辞めようか。だけど将来的に再就職しようと思っても現実は厳しいし、自分のお小遣いがなくなるのは困る。

そんな感じでした。

 

当時の私は、そんなY子さんの悩みを複雑な気持ちで聞いていました。

母親が働かなくても生活出来るなら、働かないと生活出来ない人に、保育園の枠を譲ってあげてほしいな、と。

私たちは違う自治体だったのでその程度の思いでしたが、これが同じ自治体だったらもっと複雑な感情を抱いていたかもしれません。

自分のお小遣い欲しさに働こうといういう人と、生活のために働こうという人が同じ土壌で争うのが保活なんだと思い知りました。

 

だけど、Y子さんにだって思い描いているライフプランがあって、それを私がとやかく言うのはただの妬みでしかないとも思いました。

もしかしたらY子さんだって、「3歳まで育休が取れるなら1歳半までしか育休が取れない人に保育園の枠を譲ってよ」って私に対して思っていたかもしれません。

 

 

もっと育休期間を延ばせるようにできないものか

多分Y子さんのような人って沢山いると思うんです。みんながみんな生活のためだけに働いているわけではないですよね、きっと。

出来たら3歳くらいまで育児に専念したいけど、育休が1歳くらいまでしか認められていないという話は他でも聞きました。だから仕方なく激戦の1歳児クラス入園に挑むのです。

いえ、そういう人がいるから1歳児クラスが激戦になるのではないでしょうか?彼女たちはもっと育休を取りたいと言っているだけです。もう少し育児に専念したいと。それが可能な世帯収入があるのです。

乱暴に言うと、お金は要らないから時間をくださいってことです。

 

だったら、企業が従業員に対してもっと育休期間を長く取れるように法律なり条例なりで法的に義務化してしまえばいいのではないですかね?

企業が従業員に育休を取らせると、企業にとってどんな不利益があるのでしょうか。

給与だって支払う義務はないし、社会保険料だって免除になるみたいです。

 

確かに3年も休んだらブランクが空きすぎて仕事に復帰した際に本格稼働できるようになるまで時間がかかるかもしれません。だけどそれは本人の能力に依存することで育休に限ったことではないですよね。

 

 

さいごに

結局、私もY子さんも、1歳児クラスからの入園が叶いました。

そしてまた同じ年に二人目を出産し、二人目の保活を無事終了し二度目の仕事復帰を果たしました。

 

私は予定通り仕事復帰出来たことで、育休中の減収で傾きかけた家計を少しずつ建て直しつつあります。

きっとY子さんも、自分の収入で好きなものを買ったり旅行へ行ったりと、ママライフを充実させていることでしょう。

 

みんな望むタイミングで入園出来て仕事復帰できる世の中が理想ですが、そうなるまでの間はもっと柔軟に制度を見直していく必要があるのではないか、というお話でした。